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2010年10月20日 (水曜日)

自治体職員の能力低下を考える。

ここ数年は、意識的に、自治体の職員研修の講師を多くしている。その理由は、多々あるけど、私の中では

「彩りあざやかな地域をつくるためには・・・」

「住民の福祉の増進をはかる自治体政策を開発するには・・・」

「やっぱ、人材だろ!」

という結論に達したからである(そんなことは、以前、このブログで書きました)。私の得た政策開発のノウハウを自治体職員に提供し、研修の中で、一緒に汗をかきながらいい政策を開発していきたいと思っています。私の見た目は貧弱で、しかも低血圧であるが、心は意外に熱かったりする。

ちなみに、自治体シンクタンクも、結局は、人材育成なのだと思う。政策を開発するという業務(OJT)をとおして、すばらしい自治体職員を創造しているのだと実感している。

さて近年は、特に様々な地方自治体で職員研修の講師をしている。職員研修という機会を通して、いろいろなことを考えるきっかけをいただいている。また、出会う自治体職員から多々薫陶をいただいている。しかし、良いことばかりではない。気になることもある。

その一つは、入庁間もない職員の基礎能力の低下である。いや厳密に言うと、基礎能力ではなくモラルの低下かもしれない。最近は、驚く光景に出会っている。

例えば、研修中に爆睡をする職員がいたり、演習(グループワーク)を開始するや否や、かばんからお菓子を取り出し、そのお菓子を周りに配って食べながら研修を進める兵(つわもの)がいたりする。もちろん、このことを前向きに捉えると、前者は単に私の研修内容が退屈なのかもしれない。また後者は、たまたま餓死状態の職員がいて、生存欲求から仕方なくお菓子を食べてしまったのかもしれない。ちなみに、この光景は、ある特定の地方自治体だけに当てはまるのではない(もちろん、こんな光景をみせない、ちゃんとした地方自治体も多い)。

実は、この低下傾向は、既に大学では顕在化している。大学では学力低下に加えモラルの低下は甚だしい。もちろん、すべての大学が該当するわけではない。しかし総体的には指摘できることである。

今後、新卒学生を採用する自治体の人事課は、何かしらの対策を立てなくては人材の危機に陥るだろう。なお、多くの人事課が「今年は、不況の影響もあって、優秀な人材が多く獲得できた」などと言うが、「全体的にレベルが低下している中」という前提での優秀な人材であり、ペーパー試験の優秀さが人間性の優秀さには必ずしもつながらないことを指摘しておきたい。

地方自治体の人事課は、入庁させる前でしっかりとした試験をして選別するか、入庁した後、ちゃんと教育(研修ではない教育である)をすることで、まともな職員を形成していかなくては、いずれ、自治体運営が成り立たなくなる恐れがあるのではなかろうか。

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