「企画部門の制度疲労」とは何ですか。
この前のつづきです。
---
Q.「企画部門の制度疲労」とは何ですか?
A.企画部門の制度疲労は、「企画」という機能が発揮できなくなっている状態をいう。企画とは「政策研究」と、その先にある「政策提言」と捉えてもよいと思う。企画機能が弱い自治体は、都市間競争において負けてしまうだろう(企画が強い自治体は、都市間競争に負けない自治体である。しかし「勝つ」というのは運による)。
多くの自治体の企画部門は、調整役や行司役になってしまっている。そこで、自治体シンクタンクを設置することにより、企画機能を復権させていると考えている。また、今後の企画部門に求められる一つの要素は、官邸機能(政策研究と政策立案であり、そして政策推進も入る)である。今日の多くの自治体における企画部門は、この企画機能が発揮されているとは言いがたい。
自治体シンクタンクを設置しようとしている自治体で、既に企画部門が機能しているのならば、自治体シンクタンクを設置する必要性は薄いと思われる。しかしながら、自治体シンクタンクを設置することにより、その自治体シンクタンクをとおして、自治体の外にある、さまざまな主体と連携しやすいようである(その意味では、自治体シンクタンクは「橋渡し」機能もある)。
ちなみに、職員に対して「研究員」という肩書きをつけると、職員が本当に研究するようになるから不思議である。そして、立派な成果品もだす。本当に不思議である。
<つづく>
| 固定リンク
コメント
企画部門の制度疲労は、配置されている人間の質と量によるところが大きいと感じています。
投稿: M市T | 2011年9月 5日 (月曜日) 13時35分