「地域ブランド」と「都市ブランド」を考える。
先日、某自治体の次長から「都市ブランドは・・・」と発言があり、同じ自治体の担当者は「地域ブランドって・・・」と言っていました。
都市ブランド・・・?
地域ブランド・・・?
よくよく考えたら、この両者って何が違うんだろうって思いました。最近、ヒマしているので、この言葉の持つ意味について考えてみました。
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○辞書の定義
・ 都市とは「多数の人口が比較的狭い区域に集中し、その地方の政治・経済・文化の中心となっている地域」という意味がある。
・ 地域とは「区画された土地の区域。一定の範囲の土地」という意味がある。
私の勝手な考察ですが、地域のほうが都市と比較した際、広い概念を持っている。そのことから、地域の中に都市が含まれている印象を持つ。また、「人口が比較的狭い区域に集中」が都市の特徴と介せられる。
○都市ブランドの定義
・ 都市ブランドは、地域全体をブランド化していく取り組みである。都市ブランドは、都市の外部に対しては資源の獲得を、また、都市の内部に対しては、その構成員である市民などに対して一体感を醸成することを目的としている(M市)。
・ 「都市そのものが持つイメージ」を高めることで、都市の魅力や価値、又は個別商品の価値が高まり、ひいては交流・定住人口の増加などに結びつく効果が期待できるものが「都市ブランド」であるといえます(U市)。
・ 都市ブランドとは、都市名が単なる名称であることを超え、他都市とは違う良好な資源・環境の提供を受け手に約束するイメージを持つに至っているものであり、独自の価値を感じさせ、受け手が住みたい、訪れたい、ビジネスをしたいという具体的な行動を起こす気持ちを誘引する力である(S市)。
・ 都市ブランドは、「都市そのもののイメージの向上」と「地域の特性を活かし、地域の魅力を伝えることのできる地域資源の充実」を進め、車の両輪として相乗効果を発揮させながら、都市としての魅力や評価を高めること(K市)。
○地域ブランドの定義
・ 地域ブランドとは、培われた固有の地域資源(自然、歴史、人、産業、産品)を活用し、他地域との明確な差別化を図りながら、市内外への戦略的なコミュニケーションを継続的に行い、地域イメージを高め地域の付加価値を上げていくという、企業ブランディング理論を応用した手法で塩尻市全体のブランド化である(S市)。
・ 地域ブランドは、ある地域にある商品やサービスなどが、地域外の消費者からの評価を高めて、地域全体のイメージ向上と地域活性化に結びつけるものである(U市)。
・ 地域ブランドとは、その地域に存在する自然、歴史、文化、食、観光地、特産品、産業などの地域資源の付加価値を高め、他の地域との差別化を図ることにより、市場において情報発信力や競争力の面で比較優位性を持ち、地域住民の自信と誇りだけでなく、旅行者や消費者等に共感、愛着、満足度をもたらすものであり、受け手に独自の価値を感じさせ、「住みたい」・「訪れたい」・「ビジネスをしたい、活動したい」という具体的行動を起こす気持ちを誘引するものである(T市)。
<つづく>
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