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2012年4月14日 (土曜日)

「高齢者」を対象とした条例の背景と傾向。

●「新規独自型」条例

・新宿区高齢者福祉活動基金条例

新宿区(東京都)の「新宿区高齢者福祉活動基金条例」は、「地域高齢者に対する福祉活動への助成その他高齢者福祉施策の推進に資するため、新宿区高齢者福祉活動基金を設置する」と趣旨が記されている(第1条)。

同様な条例は多々あり、取手市(茨城県)は「取手市高齢者福祉基金設置条例」を制定している。取手市条例は「高齢化社会に対応し、高齢者が健康で安心して生活できる活力ある地域社会づくりのための高齢者福祉施策を総合的に推進するため、取手市高齢者福祉基金を設置する」と明記している(第1条)。多くの高齢者に関する基金条例が「新規独自型」と捉えられる。

一方で青森県の「青森県後期高齢者医療財政安定化基金条例」は基金条例であるが、「法律発展型」の形態と捉えることもできる。青森県条例は、「高齢者の医療の確保に関する法律第116条第1項各号に掲げる事業に必要な費用に充てるため、同項の規定により青森県後期高齢者医療財政安定化基金を設置する」(第1条)とある。この条文から「法律発展型」の範疇に入ると考えられる。

ここで紹介した新宿区条例や青森県条例から、基金条例は「新規独自型」と「法律発展型」に分けられることか理解できる。類型はことなるが、どちらの型の条例も高齢者を支える資金をまかなう意図を持っている。

・池田市高齢者安否確認に関する条例

池田市(大阪府)では、高齢者が安全で安心に暮らせる社会を実現するため、今日的な課題である高齢者の安否確認を意図した条例を検討している。それは「(仮称)池田市高齢者安否確認に関する条例」である。検討中の池田市条例は「高齢者の安否確認の実施に関し、その基本的事項を定め、もって高齢者が安全で安心に暮らせる社会の実現に資すること」を目的としている(第1条)。

安否確認を規定した法律は見当たらない。むしろ「個人情報の保護に関する法律」を拡大解釈することにより、震災などの緊急時対応においても「目的外使用」ということで個人情報が開示されないことが少なくない。そこで池田市条例は、緊急時対応などに備えて、個人情報の適切な開示と管理について条例化をしようとしている。

・日南市長寿祝金条例/日野市高齢者入院見舞金の支給に関する条例 

日南市(宮崎県)の「日南市長寿祝金条例」は、「高齢者に対し、長寿祝金を支給することにより長寿を祝福し、その家庭の平和と市民の敬老思想の高揚を図るとともに老人福祉の増進に寄与すること」を目的としている(第1条)。 

一方で、日野市(東京都)には「日野市高齢者入院見舞金の支給に関する条例」がある。日野市条例は「入院治療した高齢者に対し、入院見舞金を支給することにより、高齢者の福祉の増進に寄与すること」を目的としている(第1条)。これらのお祝い金や見舞金を規定した条例も、国の法律には見られない地方自治体が独自に制定した条例である。

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