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2012年6月27日 (水曜日)

行政評価制度における外部評価委員会の役割。

三芳町政策研究所のFaceBookに寄稿したものです。

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現在、三芳町政策研究所の研究員(町職員)とともに、行政評価制度について、様々な地方自治体に視察に伺っている(受入れ団体の皆様、お忙しい中お時間を割いてくださり、ありがとうございます)。現場にいき、当事者の実際の声を聞くと、いろいろと発見がある。今回は、行政評価制度における外部評価委員会について考えたい。

外部評価委員会の設置根拠は様々である。Webで検索した印象だと、要綱設置が多いようである。例えば「明石市行政評価委員会設置要綱」がある。同要綱では「本市の事務事業に対して行う行政評価及び指定管理業務に対して行う評価について、第三者による評価を実施し、評価の客観性及び透明性を向上させるため、明石市行政評価委員会を設置する」(第1条)に目的が明記されている。そのほか、札幌市、港区、登別市など枚挙に暇がない。 

一方で、練馬区の行政評価委員会は「練馬区行政評価に関する規則」の第9条が根拠となっている。つまり規則が根拠となっているのである。そして条例設置もある。岩沼市(宮城県)の「岩沼市行政評価委員会条例」は「市が実施する行政評価の客観性と透明性を確保するとともに、総合計画の実効性の確保及び効率的な市政運営の推進に資するため、岩沼市行政評価委員会を置く」(第1条)とある。

また、志木市(埼玉県)の志木市行政評価委員会は、「志木市行政評価条例」の第15条が設置根拠となっており、「市長の諮問に応じ、市民の視点に立って評価の客観的かつ厳格な推進及び評価制度の充実を図るため、志木市行政評価委員会を置く」とある。

外部評価委員会を条例・規則・要綱・その他の根拠で設置するかという問題がある。私の個人的な見解は、外部評価委員会は附属機関として設置するのが妥当であると考える。その視点で考えると、条例設置が望ましいだろう(この見解は私個人の意見であるため、今後、三芳町政策研究所の研究員として、三芳町において望ましい設置根拠を考えていきたい)。

行政評価制度に外部評価委員会を絡ませることにより、当然、メリットとデメリットが生じる。前者のメリットは外部評価委員会が評価・検証することにより、評価結果の妥当性が担保されることがあげられる。地方自治体が自らの行政事務を評価するとき、その事務に対して「いい評価」をすれば自己満足に陥ってしまうし、一方で「悪い評価」をつけると自己否定になってしまう。そこで外部評価委員会により、地方自治体外の「外部」の視点を入れることで、行政事務を客観的に判断・評価でき、評価結果がより信頼のあるものへの変化していく。

一方で、外部評価委員会のデメリットもある。以下で記すことは、一連の視察で得た回答である。例えば、外部評価委員会は「外部」であるがために、バッサリ切っていく傾向が少なからずあるという。特に委員会に参加する学識者にその傾向があるようだ。学識者は、その地方自治体で生活する住民ではないことが多いため、どうしても他人事として考えてしまうきらいがある。その結果、住民の福祉を維持していくために必要な行政事務も「効果がみえないから・・・」という一言で切ってしまうこともあるとのことである。

また、「外部評価委員会は納税者を基準に考え、庁内の内部評価は生活者(住民)を基本として捉えている。その結果、齟齬が生じてしてしまう」などの発言もあった。この発言は大変示唆に富み、また、私の中で強く印象に残ったものである。

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