« 某管理職の発言。 | トップページ | 「仮称」と「歌唱」と「合唱」って違うよね。 »

2013年5月31日 (金曜日)

自治体の自主勉強会ってどうよ。

下記は、どこかに寄稿した文章です。

---

今日、地方自治体において「自主勉強会」が活発化している。自治体が実施する自主勉強会とは、「自治体政策の推進・発展に関して、自主的に勉強活動を行う職員を中心とした自発的なグループ」と簡単に定義しておく。

いくつか他自治体の自主勉強会を紹介したい。吉川市役所には「よし!!!かわらなきゃ」がある。このネーミングの意図は、「吉川市(よしかわし)」と「よし!かわらなきゃ」の語呂合わせである。そして「!!!」は「吉川市」の「川」をイメージしている。 また、熱海市役所は「あたみサークルQ」がある。この「Q」には様々な意味が含まれている。それは、ちょっと立ち止まって一休みをすれば気づくこともあるだろうという「休」。研究心を持って相乗して研鑽に励むという「究」。探求心を持って自己啓発への動機づけを図るという「求」。慌てるということでなく、適切な判断が素早く急いでできるという「急」。変革の時代、経済不況が続く中、的確な政策形成に基づき窮状を救うという「救」などである。

一方で、各自治体の東京事務所に派遣された地方圏の自治体で形成される「(暫定)東京輪ゴムの会」という自主勉強会もある。この「(暫定)」にも意味があり、「多様な職員で構成される特徴を持つこの会がいつでも新しいメンバーを迎え入れて、情報交換・交流の場として進化し続けて欲しい」という思いが含まれている。  

このように様々な自主勉強会が自治体で登場している。決まった形態があるわけではなく、多種多様な形態で自主勉強会が実施されている。そこで筆者は、10自主勉強会を対象にアンケート調査を実施した。この調査結果は、近いうちにこのブログで順次公開していく予定である(ご回答いただいた皆様、もう少しお待ちください)。  

筆者が実施したアンケート調査から、自主勉強会の意義は3点ほどあると理解した。第1に、政策形成能力の確立と向上である。自治体は様々な職員研修を実施している。しかし、全職員が政策系研修に参加できない状況がある。そこで独自に自主勉強会をはじめることで、自分たちの自分たちによる自分たちのための政策系研修を実施していると考えられる。

第2に、庁内の新しいコミュニティ形成という意図もある。自主勉強会を通して、庁内で知り合えない職員との交流も一つの大きな目的でもある。違った部門の職員と知り合うことによりコミュニティの形成に加え、他部門の業務を疑似体験している。 複雑系の学問には「創発」という概念がある。この創発とは「多様な専門領域や思考を持った人たちが、お互いに影響しあっているうちに、新しい価値が化学反応的に内側から創出されること」を指す。自主勉強会は、この創発を体現しているとも指摘できる。

第3に、自分たちの再認識がある。それは、自分たちの勤務する地方自治体の再認識、自分たちの働く地域の再認識という意味合いである。その再認識の先には、自分たちの地方自治体への愛着形成が導出され、アイデンティティの確立につながっていく。

最後になるが、自動車会社フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォード(Henry Ford)は、「20歳だろうが80歳だろうが、とにかく学ぶことをやめてしまったものは老人である。学び続ける者は、みな若い。人生において一番大切なこと は、頭を若く保つことだ」という格言を残している。ぜひとも、一人でも多くの職員に自主勉強会を開催し参加していただきたい。

|

« 某管理職の発言。 | トップページ | 「仮称」と「歌唱」と「合唱」って違うよね。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 自治体の自主勉強会ってどうよ。:

« 某管理職の発言。 | トップページ | 「仮称」と「歌唱」と「合唱」って違うよね。 »