連携する組織。
以前、自治体シンクタンクの一つの役割に「チャレンジする組織」があるということを言及しました。自治体シンクタンクが「チャレンジしよう」と意識を持つことで、その活動は多方面に広がっていきます。
その活動の一つの成果に「連携する組織」があります。様々な主体と連携していくところに、自治体シンクタンクの存在意義もあります。たとえば、埼玉県戸田市が設置した戸田市政策研究所は法政大学大学院や目白大学など大学との連携に取り組んでいます。
同研究所が寄付講座を開催したり、中長期のインターンシップを実施したりして、現場の息吹を大学(院)生に伝えています。一方で、大学の「知」を活用し同研究所の政策研究に反映させていくため共同で調査研究も進めています。双方の利点を生かした取り組みです。
「複雑系の科学」という学問領域には、「創発」という専門用語があります。創発とは、「多様な専門領域や思考を持った人たちが、お互いに影響しあっているうちに、新しい価値が化学反応的に内側から創出されること」を意味します。
様々な異なった主体が連携することで、新機軸が登場することを意味しています。「連携から創発」がキーワードです。 創発という観点で考えると、自治体シンクタンクは、もっと様々な主体と連携を進めていってもいいかもしれません。
例えば、地元で活動している商工会や信用金庫、警察署などが思い浮かびます。さらに新聞社やシンクタクをはじめ様々な民間企業も考えられます。自治体シンクタンクが窓口になり、自治体「外」の主体と連携することで、新しい自治の姿が見えてくるかもしれません。
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