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2015年7月30日 (木曜日)

自治体間競争の功罪。

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先日・・・と言っても、一ヶ月くらい前になりますが、いただきました。ありがとうございました。感謝。

話は変わりますが、朝日小学生新聞(6月30日付)にコメントをしました。自治体の知名度アップに関する取り組みです。今年は、マスコミから取材を受ける機会が多くあります。数年に一度の波が私にはあります。

以前も、マスコミから「自治体間の競争が激しくなることの功罪はどう分析されていますか」という質問を受けました。

なかなか難しい質問なんですが、私の意見として、次のように回答しておきました(回答した趣旨です)。

一般的に競争はサービスの質をよくします。その意味では、住民目線で考えると、行政サービスの質がよくなっているはずであり、自治体間競争は評価されます。ところが、実際の状況は、子ども手当の拡大や医療費無料の対象層の引き上げなど、質の改善ではなく、量の改善に終始している自治体が多くなっています。この点は評価できません。ちなみに量の改善は、いずれ増税という形で私たちに降りかかってくる可能性が高いです。

しかも最近の競争は、競争の体をなしてません。例えば、地方創生の「創生」は、「はじめてする」という意味があります。ところが、ほとんどの市町村が同じような政策展開をしていますし、「はじめて」ではありません。未だに横並びですし、横並びになるように、国の補助金も作られているので、実は競争ができていない状態です(ただ、その中においても、はじめてのことをしようと試みている自治体もあります。私の関わっている自治体は、はじめてを求めてウンウン考えてます)。

今日の自治体間競争は、定住人口の奪い合いの状況とも言えます。人口獲得競争の激化は、結果としてゼロ・サム状態となっていきます。人口減少社会における自治体間競争は、ゼロ・サム(zero-sum)状態です。ゼロ・サムとは、「合計するとゼロになる」ことを意味しています。一方の利益が他方の損失になることであり、勝ち組がいれば負け組もでてくることになります。

人口が大幅に減少していく中においては、総和はゼロになりません。つまり合計してもゼロにはならないため、その結果、一部の勝者と多くの敗者が登場する可能性があります。強い自治体は、ますます強くなり、弱い自治体はますます弱くなりる可能性があります。自治体間競争に負けた自治体は(「負け」という表現はよくありません)、本来は、県や国がみていくのですが、実は県や国には、そんな余裕はありません。その結果、負けた自治体は、ますます貧弱になっていく可能性があります。この点が、ある意味「罪」と捉えられます。

ただ、それでも競争はあったほうがよいと思います。それは、先に述べたとおり、一部の自治体は行政サービスの質を拡充しているからです。いつかは住民も「量ではなく質」に気が着くと思います。健全な自治体運営を進めていくためには、ある程度の、自治体間競争は必要と思います。

そろそろ寝なくちゃ・・・。

 

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