2015年8月18日 (火曜日)

アウトプットとアウトカム。

●アウトプットとアウトカム

「アウトプット」(output)は、自治体の事業実施に伴う「自治体の直接的な対応の指標(取組み)」を指す。

「アウトカム」(outcome)は、自治体の直接的な対応によって「もたらされる地域住民への指標(影響)」を意味する。

しばしばアウトプットは「結果」と言われ、アウトカムは「成果」と指摘される。「アウトプットの結果がアウトカムという成果になる」と考えてもよいだろう。

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税収の減少に悩んでいる自治体があるとする。この場合は、事業の目標値を決める時に「徴税訪問件数を20件増やす」と指標を設定する。この「20件増やす」は自治体の直接的な対応であるため「アウトプット」となる。そして20件徴税訪問に回った結果により、もたらされる成果と考えた「税収を500万円増加させる」は「アウトプット」になる。

別の事例を紹介すると、待機児童を解消するために「保育所を3施設増設する」は自治体の直接的な活動の結果であるため「アウトプット」になる。その成果として「待機児童数が200人減少する」は「アウトカム」になる。自治体計画の実効性を担保するためには、アウトプットとアウトカムをしっかりと捉えていくことが大事である。

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2015年8月16日 (日曜日)

実効性と実行性。

●実効性(じっこうせい)と実行性(じっこうせい)

実効性とは「実」際にあらわれる「効」力を意味している。実行性とは「実」際に「行」なうことを意味している。

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自治体計画という政策レベルが目指すのは実効性である。事業レベル(あるいは施策レベル)は実行性を達成していくことが求められる。

自治体の政策展開をみると、「事業は『実行』しているが、『実効』性が伴わない」という場合が多い。

ちなみに「政策」とは、行政が目指すべきまちづくりの方向や目標を示すものになる。「施策」とは、政策を実現するための方策と捉える。そして「事業」とは施策を実現させるための具体的な取組みであり手段となる。

 

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2015年8月 9日 (日曜日)

議会活動と議員活動。

●議会活動(ぎかいかつどう)と議員活動(議員活動)

議会活動とは、まさしく「議会」としての活動であり、議員個人の活動ではない。具体的には、地方自治法や会議規則、議会基本条例等に法的に規定されている活動である。

議員活動とは議員「個人」が行う活動である。その多くは法的に位置づけられていない。例えば、支持者の要望や陳情等に個別に対応したり、冠婚葬祭への個別の参加等である。

議会活動と議員活動は別個に存在しているのではなく、相互に関連している。

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最近は、特に実感することは「たぶん、多くの議員が憲法をはじめ地方自治法等の自分たちに密接にかかわる法的根拠を目にしていないのではないか」ということです。

「ええ!そんなことまで聞いてくるの?自治法に書いてあるじゃん」という質問が多いのです。なんで、「このことはですね、自治法の●条に規定されているのですよ」と回答するわけです。そしたら「納得できない」とキレ気味になる議員も少なくありません。て優香、私にキレられても困ります。総務省にキレてください(もちろん議員さんに向かって「総務省に文句言え」なんて言えません)。まぁ、それが民意と言えば民意ですが・・・。

もちろん、しっかりと勉強されている議員さんもいます。が、3割程度でしょうか。まぁまぁ勉強している議員さんは。そしてしっかり勉強している議員は1割程度と思います。1割程度の根拠は、議員さん向けの図書を出版すると3000部くらいは売れるのですが、それ以上、伸びないことに私なりの根拠があります。。。

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2015年6月 3日 (水曜日)

自殺数。

●自殺数(じさつすう)

自殺者の数。

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警察庁(「自殺統計」)と厚生労働省(「人口動態統計」)が発表する自殺数に違いがあります。それは、警察庁では総人口(日本における外国人も含む)を対象としているのに対し、厚生労働省は日本における日本人を対象にしている点です。

また警察庁は発見地を基に自殺死体発見時点(正確には認知)で計上しています。厚生労働省は住所地を基に死亡時点で計上しています。

警察庁計は捜査等により、死体発見時以後の調査等によって自殺であると判明した時点で、自殺統計原票を作成し計上しています。厚生労働省は、自殺、他殺あるいは事故死のいずれか不明のときは自殺以外で処理しており、死亡診断書等について作成者から自殺の旨訂正報告がない場合は、自殺に計上していません。

最近は、仕事の関係で、自殺数の推移や不慮の事故数、交通事故数なんからデータも見ています。まだまだ、世の中厳しいなぁ・・・と実感します。実感しただけじゃだめで、厳しくないようにするために、私ができることを模索です。

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2015年6月 2日 (火曜日)

人口推計。

●人口推計(じんこうすいけい)

出生率、死亡率、海外への移動などの既存資料をもとにして、おおよそ人口を推定して計算すること。

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日本における人口は、次の3点により発表されています。

第1に国勢調査です。国勢調査は、10月1日現在、日本国内にふだん住んでいるすべての人を対象としています。この「ふだん住んでいる」の判断は、選挙権が得られる「3か月以上住所を有すること」に合わせて「3か月以上」を基準としています。そのため国勢調査には住民登録をしていない滞在人口も含まれます。

第2に人口推計です。人口推計は国勢調査による人口を基準として、その後の人口の動向を他の人口関連資料を参考にして、毎年10月1日現在の都道府県別人口を算出し発表されています。

そして第3に住民基本台帳人口移動報告になります。住民基本台帳人口移動報告は、住民基本台帳に基づいて発表されます。

最近は、仕事の関係で人口統計資料をみてばかりです。「人口」って言うと無味乾燥で、そこには温かさが(私は)感じられないのですが、「住民」って言うと、人口という言葉と比較して、温もりが感じられます。住民って言うと、あの地元の清水さんご夫婦は元気かなとか、旦那さんをかなり前に亡くされた竹内さんはお元気かな・・・と、その人人の顔が目に浮かびます。

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2015年5月 7日 (木曜日)

地方創生。

●地方創生(ちほうそうせい)

地方創生とは、「地方自治体が、従前と違う初めてのことを実施していく。あるいは、他自治体と違う初めてのことに取り組んでいく」という意味になります。

辞書で「創生」の意味を調べると「作り出すこと。初めて生み出すこと。初めて作ること」とあります。そして創生の前についている「地方」とは、「地方自治体」を意味すると考えられます(行政学では地方と言った場合は地方自治体(地方公共団体)を意味します)。この言葉の意味を組み合わせると、上記のような定義になります。

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国の制度設計に大きな問題があると思いますが、現状は、上記で定義した地方創生を実現している自治体は一部であり、多くが「地方踏襲」や「地方模倣」という状況です。「地方創生」は「地方再生」でもなく「地方新生」でもありません。この点をよく考えなくてはいけないと思います。

4月3日に総理大臣官邸で「第5回まち・ひと・しごと創生本部」会合が開催されました。同会合で安倍総理は「本年は、地方創生元年です。地方の総合戦略の策定・実施が開始される地方創生を(以下略)」と、2015年が「地方創生元年」ということを宣言しました。

なんとなくですが、この現状ですと、多くの自治体が「地方創生残念!」になってしまうような気がします。「元年」と「残念」では大きな違いです。 中には「地方創生癌年」という自治体もでてくるかもしれません。地方創生に取組むことで、自治体を結果として「悪く」した場合は「癌年」です。

さらに地方創生に取組んだことが、住民をはじめ関係者の恨みを買ってしまうと「地方創生怨念」となってしまいます。その結果、にっちもさっちも行かなくなり、白旗を上げた自治体は「地方創生観念」となっていくでしょう。こうなる理由は、上記の「創生」の意味を捉えていないからのような気がします。。。

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2015年3月14日 (土曜日)

マイナス・サム。

●マイナス・サム(まいなす・さむ)

ゼロ・サム(zero-sum)とは、「合計するとゼロになる」ことを意味している。一方の利益が他方の損失になることであり、勝ち組がいれば負け組もでてくることになる。

マイナス・サム(minus-sum)とは、「合計してもゼロにはならず、マイナスになる」ことを意味している。

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人口減少時代における自治体間競争の実態は「人口(住民)獲得競争」である。そして、日本は人口が持続的に減少していくために、競争の結果である全体をたしても人口の総和はゼロにならない。むしろ、マイナスになっていく。こういう状況がマイナスサムである。

しかも実態を観察すると、一部の自治体が多くの人口を移入させ、多くの自治体が多くの人口を移出させる。一部の勝者、多くの敗者という状況である(ここでの敗者は人口が奪われてしまうことを意味している。しかし、人口が移出しても、元気な自治体を作って行けば問題ない)。

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2014年5月 7日 (水曜日)

ローカル・カフェ。

●ローカル・カフェ(ろうかる・かふぇ)

ワールド・カフェを、その地域やその自治体にあわせて、実施したもの。例えば、ワールド・カフェには見られない「発表」の機会を設けたり、チーム単位で意見交換することなどがあげられる。

ワールド(World・世界の)に対してローカル(Local・地方の)であり、「ローカル・カフェ」と称する。ローカルの部分に、自治体名を入れてもいい。たとえば、「鎌倉カフェ」「戸田カフェ」などである。

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ワールド・カフェについて説明すると、1995年にアメリカのファニータ・ブラウンとデイヴィッド・アイザックスが開発し提唱されてきた。ワールド・カフェは、「カフェ」にいるような、リラックスした雰囲気のなか、次のような手順で行う。

それは、(1)参加者を少人数(4~5人程度)にテーブル(グループ)に分けて、特定のテーマについて意見交換を行う。(2)次にテーブルホスト(グループ内の進行役)を残して他のメンバーは別のテーブルに席を移動する。(3)テーブルホストは新しいメンバーに前のメンバーとの意見交換の内容を伝え、さらに新しいメンバーと意見交換を深めていく。(4)上記の(2)と(3)を繰り返する。その結果、あたかも参加者全員が話し合っているような錯覚を覚える。この繰り返しにより、新しい観点から「集合知」の創出が可能となる。

集合知を得ることが目的であるため、上記の形にこだわらず、様々なカフェの形があってもよいと思われる。それが「ローカル・カフェ」である。

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2014年4月14日 (月曜日)

政策形成の罠。

●政策形成の罠(せいさくけいせいのわな)

問題を解決するために政策を提案するが、提案する政策が増えれば、その政策に関連する利害関係者等の調整に労力や時間が費やされ、政策が実施段階に進まないこと。あるいは、政策が実行されても多大な調整により、当初期待していた政策の効力が発揮されないこと。

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企画部門が、よく陥る罠です。目の前にある問題を解決しようと、次から次へと政策(事業を含む)を提案します。しかし、提案の過程で、庁内の利害調整、庁外の合意形成に時間がとられ、政策が一向に進みません(政策が一向にはじまりません)。

また、政策がはじまっても、当初の予測ほどの効果があがりません。その理由は、庁内利害調整、庁外合意形成の過程で、政策案が縮小化され、当たり障りのない、そしてやっても意味のない政策に変化しているからです。

企画部門と調整部門をしっかりと分けることが大切です。自治体シンクタンクは企画部門という位置づけです。そこで、自治体シンクタンクが調整業務に入ると、それは自治体シンクタンクではなくなります。この点は、注意する視点です(←特定の自治体のことを言っているのではなく、一般論です。念のため)。

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2014年4月 9日 (水曜日)

パブリック・コメント。

●パブリック・コメント

地方自治体が条例や行政計画等を定める過程において、趣旨や内容等を公表し広く一般に意見を求め、提出された意見を考慮して意思決定を行おうとする手続

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パブリック・コメントを通じて、市民に対して意見を求めているが、ほとんどが低調である。たまに、多数の意見が来ると(某自治体は1万件以上)、それはほとんど「反対」の署名活動状態であり、上記の定義を達成していない。

市民に対して、聞かないより聞いたほうがよいが、聞いてもほとんど意見がないし、来ると膨大な意見だし、どんなに意見を聞いたって、大幅に変えることはないし・・・、というわけで、あまり意味がないのではないか、と勝手に私は思っている(しないよりしたほうがいいレベルである。たまに「キラッ」と輝いた意見にも出会うため、その意味ではする価値はあるかもしれない)。

パブリック・コメントを要綱で定めている自治体が多いが(横浜市や相模原市、宇都宮市など多数)、規則で定めている自治体もある(新宿区や小美玉市など)。また、条例で定めている自治体も多い(川崎市、三鷹市など)。

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