2012年10月24日 (水曜日)

「・・・を事例として」が多すぎ。

今秋は、久しぶりに、いくつか学会に参加して、気がつくことがありました。

まずは、修士課程の発表が多くなってきたということです。学会の会員数が少なくなってきたので、修士課程まで門戸を開いているようなのですが・・・、これは敷居が低くなっていいことなのか、どうなのか微妙です。

次に、発表(研究)テーマに、副題に「・・・を事例として」というのが多いということです。あくまでも、「その事例だけの発表(研究)であり、一般性は担保していません」という感じです。あまりにも「・・・を事例として」が多くて、ちょっと、「ラクしていない?」なんて思ってしまいます(そもそも、その事例を選定した理由を明記していない場合が多かったりします)。

私が心がけていることは、5くらいの事例を考察して、そこに共通することを抽出することになり、一般性を導出しようとしています。

けど、最近は、「・・・を事例として」というテーマが多くて、なんか、ラクして業績をつくろうとしているんじゃないかな・・・なんて、斜めに見てしまいます。そんなこんなで、いろいろと気づきのある、久しぶりの学会でした。

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2011年8月14日 (日曜日)

私の講義の感想。まとめ。

ここ最近届いた、私の講義の感想を、いくつか抜粋して紹介しました(個人情報が特定できそうな部分は削除しています)。

私の講義を聞いて、不満のある方は、よっぽと不満がない限りはメールしてくるとは思えないため、好感的なメールが増えるのだと認識しています。ちなみに、不満メールは、今のところないので、それほど間違った講義はしていないのだと思います(かつて、カンニング行為とみなして、単位を落とした学生からは、不満のメールがきたことがあります。これは明らかに、誰がみても「カンニング」行為なのですが、それを注意したら、不満メールをしてくるその学生さんの気持ちが理解できません)。

こういうメールをいただいて思うことや、私は地域づくりの後方支援をしていて、その感謝的なメールもいただくのですが、そのメールをいただいて思うことは・・・、よくよく私の深層心理を考えてみると、「頑張っている人の応援をしたい」ということに尽きるような気がします。

なので、多少、会社的に採算があわなくても(上司にお願いし)、また、私の身体が悲鳴をあげそうになっても、私を必要としてくれて、頑張っている人がいる限りは、私もその人たちを応援して、そして、私もその人たちと一緒に汗を流して取り組んでいきたいという意識があるような気がします(自分のことなんですが、よく把握していません。むしろ自分のことなので、把握できてないのかもしれません)。

なので、大学の講義にしても、そういう頑張っている学生さんに会えるから、本当は、辞めたいのですが、毎年、時間をつくって(会社にお願いし、有給休暇を活用して)教壇に立っているのだと思います。ちなみに、大学の非常勤講師を辞めたい理由は、①有給休暇を使っていっているため、それだけで1日が潰れてしまうことと、その事前準備も、本当に大変と言うこと。②非常勤講師の給料なんて、1ケ月で3万円にもならないため、明らかに、採算が合わないということ(1回の講義で7000円くらいで、その7000円のために、1日が潰れてしまいます)。なので、大学の非常勤講師なんて、私にとっては社会貢献なのです(「私にとっては」であり、そうでない人が多々いると思います)。

ちなみに、教えることは嫌いではありません。いつも、いかに笑いをとるか考えています。

また、地域づくりも、採算あわないのに、手伝ってしまうのは、「その地域をよくしよう」と思っている熱い心に動かされてのことです。結局、人の心を動かすのは、その人のモチベーションであり、心は心でしか動かないのだと思います。

と、話が重たくなってきたところで、ぼちぼち眠たくなってきましたので、今日は、ここまでです。とりあえず、これからも、頑張っている人を応援していきたいと思います(けど、最近は、咳がとまらないので、ちょっと疲れています)。

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2011年8月13日 (土曜日)

私の講義の感想。その4。

こちらも社会人を対象とした研修の感想です。メールをいただきました(ありがとうございます)。

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先日の「文章作成向上研修」を受講させていただいた者です。 ちょうど主査試験(係長試験)があり、試験科目に論文(1200字90分)もあるので、受講しました。

おかげ様で今年度の試験に合格しました。 たくさんのことを教えていただきましたが、その中でも「結論は3点用意する」が役に立ちました。

これからも文章を作成する機会はたくさんありますので、研修で学んだことを生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

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こちらは、研修で学んだことが、すぐに役立って、よかったです。

最近、この文章作成に関する研修が増えているのですが、その多くが「添削を伴う」ので、実は私的には、結構な重労働なのです。

何が重労働って、

①受講生が書かれた主張は否定しない(私は「おかしいな」と思っても、「それGOODじゃん」と思う方もたくさんいるはずなので)。

②受講生のいいところをみつけて、伸ばしてあげる(私は褒められて伸びるタイプです)。

③①と②を基本としつつも、やはり言うべきことは言わなくてはいけない。けど、バッサリ言うことは、私にはできないので(単なる小心者です)、「どうやって、指摘していくか・・・」と考えることが重労働なのです。

けど、こういうメールをいただくと、報われた気になり、ちょっと気持ちが楽になります。ありがとうございました。

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2011年8月12日 (金曜日)

私の講義の感想。その3。

私は、社会人を対象に研修講師もしていまして、こちらも研修後、たまに感想メールが届きます。先日は、下記のメールが届きました。ありがとうございます。

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初めまして、というのもおかしいですが、今日の政策形成能力向上研修を受講させていただきました。

正直、今日の研修はあまり気乗りがしませんでした。幼稚園の現場であまりにもなじみのない研修テーマでしたから。けれど今日の内容は、進めば進むほど、自分のいる教育現場においても必要とされる力であることがわかり、かみ砕いてお話していただけたので、とてもわかりやすく、最後まで聞き入っていました。

最終的には、そこにかかわる人間力を高めることが大事なんでしょうか。 学びの多い一日にしていただいて、先生には本当に感謝です。

遠いところからお越しいただいてありがとうございました。まずは、お礼をと思いメールさせていただきました。お疲れのところ、読んでいただきありがとうございました。

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この方は、幼稚園に勤務されています。私の講義が、何かしらプラスになったようで、よかったです。

私は、政策形成研修を担当する機会が多いのですが、たった1日だけで、政策形成能力が身に付くはずはありません。このことは、毎回、講義のはじめに指摘しています。

ので、私の研修は、「政策形成能力が必要になってきたかも・・・」と「気づき」が得られる研修にしたいと思います。「気づい」てもらって、「自学」を促す研修にしたいと思っています。この研修が、どの程度、参加された皆様に役立っているかは、わかりませんが・・・。

ちなみに、政策形成研修は、1日だけの単発だけではなく、中長期の研修もあります。こちらは「気づき」に加え、やはり実践的に「業務で役立つ」ということも主眼としています。ので、これを読んでいて、中長期の政策形成研修に参加している、あ・な・た!頑張ってくださいね、適度に。

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2011年8月11日 (木曜日)

私の講義の感想。その2。

こんな感想もメールで届きました。感謝感謝です。

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まずは、お忙しい中での、前期の地域政策の講義お疲れ様でした。私の一番関心のある分野であり、また色々と私的な相談にも快く乗っていただき、今まで受けてきた講義の中で最も有意義な時間でした。

さらに、先生の講義を受講させて頂いたおかげで、大学院に進学したいという気持ちが芽生え、進路選択においても、先生に助けていただきました。本当にありがとうございます。

また、これから大学院進学、または公務員試験を受験するにあたって、先生にお聞きしたいことがあった場合、質問させて頂いてもよろしいでしょうか。 日々お忙しく学生の相手をしている暇などないとは存じますが、今後とも是非よろしくお願い致します。

半期という短い間でしたが、熱心にご指導いただきありがとうございました。

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こちらの方にも、返信しなくちゃ・・・。こういう真面目なメールをいただくと、こちらも、かなり真面目に返信しなくてはいけないので、いろいろと考えてしまいます(ちなみに、普段も真面目で、より真面目にならなくてはいけないということです・・・)。

私の一言一言が、彼彼女の人生を左右することになるので、そう考えると、彼彼女の立場になって、かつ客観的に視点から私が考えて、返信しなくてはならず、なかなか難しいです・・・。

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2011年8月10日 (水曜日)

私の講義の感想。

この時期になると、私の講義の感想が届きます。感想をよせてくれた学生さんの許可をとっているわけではありませんが、紹介します。

こんなメールが届きました。

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お忙しい中、お時間を裂いて半期間ご講義頂きましてありがとうございました。 私は先生の講義を昨年と今年、受講させて頂きましたが、毎回非常に興味深い話題を学生に提供して下さり、ためになる講義だったと感じています。 以下、私が感じた講義の感想です。取りとめのない話ですが、お時間ありましたらご一読頂けると幸いです。

先生が講義の中でお話頂いた「学力低下」の問題は、本大学で勉強している学生自身も感じることがあります。例えば、私が所属しているゼミの学生を例にすると、 机の上に携帯を出して平気な顔でメールを打つレポートの内容はwebからのコピペ一般常識の欠如しています(農業を学んでいる学生にも関わらずTPPすら知らない学生もいるのが現状です)。

最近では、スマートフォンの普及により授業中、ツイッターで隣の学生と通信をしているありさまです。皮肉なことに情報端末の高度化と学力は反比例するようです(笑) このような大学の状況を危惧し、問題意識を持って講義をなさって下さった点は非常にありがたいと感じました。

先生のように、今の学生はどのような点が問題なのか、またそれを打開するためにどのようにすべきかを、具体的に提示して下さった先生は、私が3年間講義をして下さった先生のなかで牧瀬先生だけです。 多くの先生方は長く高等教育の現場に携わってこられたはずなのに、「学力低下」に対する危機意識が大変薄いように感じます。その理由は私には分かりませんが、高給な給与をもらい、65歳まで身分が保証されている状況では「学力低下」など対岸の火事なのでしょうか?先生はどのように感じますか?

また、先生の授業では教養を養う話をたくさん提供して下さいました。私は、自分の知らない単語やキーワードを小さなノートにまとめるようにしているのですが、先生の講義のおかげで、ノートの中身がだいぶ充実しました。 私も含め、今の学生は一般常識とマナーが欠如した人が本当に多い気がします。ゆとりまっさかりで育った私たちに世代はツケが今頃になって表れている気がします。講義を通じて、改めて一般常識の欠如を認識した次第です。

広く様々な分野に興味を持ち、新聞をなるべく読むように心がけたいと思います。 授業のこととは直接関係ありませんが、私のバイト先と地方自治体について考えたことがあるので書かせて頂きます。私は浦安市にある某テーマパークでショーの案内のアルバイトをしているのですが、このテーマーパークを運営している会社は本当に横のつながりができてるという印象を受けています。 例えば、パレードの案内をするのに、混雑で案内する係りが不足するとアトラクションから応援にきてくれたりします。中にはショーの案内などしたこともない人もいたりします。アトラクションで係りが不足したときはショーの案内の係りが手伝いにいったりもします。当然スキルなどありません。

また、雷雨で屋内退避の指示が出るとアトラクション、商品、セキュリティー関係なくお客様の誘導にあたります。 お客様から受けた質問は他部署の事項でもお調べして回答します。 以上の話はサービス業であれば、当然と言われるかもしれませんが、部署を超えたチームワークの良さはいつも圧巻しています。 このような横との連携体制が地方自治体にあれば、さらなる住民サービスの向上につながるのではないかと考えたのですが、行政として庁内や他機関との関係を強化する取り組みとしてどのようなものがあるのでしょうか?

簡潔にまとめりのある文章を書くのは難しいですが、先生が最後の講義資料を熟読し、分かりやすい文章が書けるように心がけたいと思います。 ご講義ありがとうございました。

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こちらの私への激励メールの感想は、後日、ブログに書こうかな・・・。

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2011年5月13日 (金曜日)

思考の自殺。

「そうか~公務員志望なんだ。××市出身ならば、××市役所を受けるの?」

「ほんとうは受けたいんですけど、××市は、昨年1名も採用していないんですぅ。なんで受けられません(泣)」

とは、公務員志望の学生さんとの会話。

ちなみに、××市役所は、昨年20名ほど(一般事務)採用している。その学生さんは、友人に「××市役所は一人も採用していない」というデマを聞き、信じてしまったようだ。

最近の学生さんは、こういう傾向が強い。こういう傾向と言うのは「自分で調べない」し、「他人の言うことを信じてしまう」ということだ。

近年は、web環境の整備していて、簡単に情報が入手できるはずなのに、そんなことすらしない。いかがなものか。調べることや考えることを放棄する学生さんがかが多くなっている。思考の自殺である。

こういう人たちが数年後には社会人になっていく。そんな社会が心配です。

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2011年5月11日 (水曜日)

言っていることと、やっていること。

ある大学の学長が書いている本を読んだ。そこに、「最近の企業は正社員を採用しない。その傾向はどうなのか」と書いてあった。正論だと思うので、賛同した。

ところが、その大学の実情をみると、教員はほぼすべてが任期付となっている。そして、極力、任期付の教員も採用せず、非常勤講師を大量に採用して、大学運営を行なっている。

つまり、言っていることと、やっていることが違うのである。これには幻滅した。

私も、たぶん、傍からみたら、「あいつ、言っていることと、やっていることが違うよな」なんて思われているかもしれない。

なので、本当に、気をつけなくてはいけないと思いました。

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2010年9月 5日 (日曜日)

学力低下を考える。

私が担当している某大学でのある講義は、定期試験を実施せず、論文の提出で判定している。その意図は、大学生に何かしらテーマを与えることにより(毎年、一ヶ月前にテーマを提示している)、そのテーマについて調べて考えてまとめてもらいたいからである。

私は、考えることが、絶対に、プラスになると思っている。

今年度は、その論文提出で驚くことがおきた。何が驚いたって、「49名」の学生が、まったく同じ内容の論文を提出してきたことだ。しかも、そのうち20名弱は、内容も改行も句読点もまったく同じである。

呆れてものが言えない・・・

今回、採点していて、私がわかっただけで(見つけただけで)、これだけの人数がいたので、実際は、もっと多いと思われる(ちなみに受講者は200名以上)。学力低下も、ここまで落ちると、何も言えない。

何が一番驚いたって、「内容も句読点も改行もまったく同じ」ということである。少しくらい改行を変えたりして、変化をもたせれば、「バレないように頭を使っているな」と微笑ましくなるが、「まったく同じ」というアホらしさに開いた口がふさがらなかった。

いや~、その大学の存在意義を疑いますね(非常勤だからしょせん他人ごとですが、もし私が専任だったら、全力で学生改革に取り組みますよ。というか、そこの大学の教員は何をやっているのだ?)。そんな人材を世の中に送り出してどうするのでしょうか。

こんなことを書いていると、だんだんと悲しくなってきます(この大学の講義には、本当にびっくりすることが多々ありました。しかも今年度から、急激に悪くなりました)。

来年度は、論文はできないな。。。試験にして、ばっさばっさ落とそうと思います。

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2010年8月 9日 (月曜日)

ハイフン・・・学。

ハイフン社会学やハイフン経済学っていうのがあるらしい。この前、教えてもらいました。

社会学の場合ですと、スポーツ社会学や文化社会学のように、ある特定の部分社会をとりあつかう社会学を総称して「連字符(ハイフン)社会学」というらしいです。

なかなかおもしろいと思いました。

私も、作っちゃうかな。

例えば、携帯行政学や自転車行政学、さらには黒板行政学など・・・無理?

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