2011年2月 7日 (月曜日)

政策研究の進め方(メモ)。

政策研究の進め方のメモ書きです(連載している記事に、思考がまとまったら書きます)。

何かしら問題が生じている・・・。その場合は、

①問題を生じているだろう現象(原因)を予測する。すなわち、仮説になります。

②その仮説を立証するデータを収集・分析する。なお、収集するデータは、マクロ的データとミクロ的データの両面から収集していく。

③同様と思われる問題を解決している取組みを調べて

④その取組みを実施している先進事例に視察に行き、

⑤先進事例から参考となる手法をとりあげ、自分たちの地域への移転可能性を探る。

⑥移転可能性が高いものを、その地域にあうように修正して、政策を提案する。

大まかに、こんな流れかなぁ・・・。もう少し綿密に考えてみよう。

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2010年6月 7日 (月曜日)

3つに絞ることが重要。

先日、某研修で講師が「重要な点は3つに絞ることが大切です!3つに限定して、論点を明確に伝えましょう!」と言っていた。

確かにそうだ・・・

けど・・・

その講師は、「一つ重要な点を指摘していいかな・・・」「もう一つあるけどいいかな・・・」「さらに付言すると、もう一つ言っておきたくて・・・」と「もう一つ」を8回も繰り返していた。

これって「反面教師の私を見て★」という意味で、意図的に講師がしたのだろうか・・・そうだとすれば、かなり計算高い講師である。

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2009年9月26日 (土曜日)

事例研究の視点。

「物事を伝える技術を上達させるためには、それとは逆に、物事をインプットすることが、まずは大切になるということです。」(山中秀樹『伝える技術50のヒント』ソフトバンク新書)

自治体が政策研究を実施する際、他自治体の事例を収集することになります。その事例研究には、いくつかの視点があります。

例えば、ベスト・プラクティスという視点から、事例を収集し研究することが考えられます。これは、よい見本となる自治体を探し出し、そのよい施策やよい事業を収集し、自分たちの自治体への移転可能性を検討するものです。この手法は、まぁまぁ、どの自治体の政策研究でも使われていますね。

次に、自分たちと規模や条件の近い自治体を抽出し、そこと比較検討する事例研究もあります。この事例収集からも得られる視点・知見は多々あります。

最近は、「2030年の・・・」とか「30年後の・・・」という感じで、自分たちの自治体の長期的な展望を検討する政策研究が実施されつつあります。

このような政策研究をする際は、自分たちの30年後の基礎的な数字をだして(人口とか高齢化率とか)、現在、その数字(30年後の自分たちの自治体の数字)に近い(現在の)自治体を選定し考察する、という事例研究もあります。

この手法は、まま使えますので、やってみてはどうでしょうか。

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2009年9月23日 (水曜日)

言葉の定義を明確にすること。

ある自治体のプロジェクト・チーム(以下「PT」という)に参加して、PTでのメンバーの意見交換の後、私がコメントした。

自治体における、このPTを定義すると、「ある行政課題を解決するための政策提案を目的として、市長が特に命じた事項について、複数の部門の職員から構成される会議形態の組織である」となるのかなぁ。。。

PTにおける皆さんのやりとりを聞いていて、まず、思ったことは、それぞれが抱く言葉の意味が異なっているということである。例えば、「高齢化」と言っても、それぞれがイメージする「高齢化」がバラバラのようである。

「高齢化」の定義の意思統一をしないうちに、今度は「超高齢化」なんて言葉がでてくる。その結果、議論の内容が、傍から見ていると、ますます、曖昧になってしまう・・・

PTにおいて、最終的に実践的な提案をするためには、具体的な議論をしなくてはいけない。そのためには、PTに参加するメンバーが抱く、キーワードの意思統一はしっかりしていなくてはいけない。

そんなことをコメントさせていただきました。

言葉の明確化は、論文を作成する時は、絶対に必要である(政策研究には、絶対に必要です)。一つひとつの言葉の定義を明確にしたから、議論を進めないと、宙に浮いた議論になり、「いまいち何が言いたいのかわからない」論文になってしまう。

言葉の定義を明確にすること!が今回のテーマでした。

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2009年5月25日 (月曜日)

懸賞論文などに入賞。

ここ数年、自治体の職員研修講師として呼ばれることが多くなっています。

「政策形成研修」「政策法務研修」「人事考課研修」などいろいろとあるのですが、最近、少しずつ増えているのが「文章の作成」とか「論文の作成」に関する研修講師です。

1日かそこらで、文章がうまくなったり、論理的な文章が書けるようになったりはしないと思うのですが、ある程度の効果は見込まれると思います。

ちょっと自慢ですが、昨年度末、数自治体で「文章作成」や「論文作成」の研修講師を担当しました。

実際に、課題を提示して、文章・論文を作成してもらうのですが、単に書いてもらうだけではおもしろくありません。

そこで、懸賞エッセイや懸賞論文をテーマとして、文章・論文を作成してもらいました。その後、何人かが、私の添削を受けて(研修後メールで数回のやりとり)応募したのですが、既に3名が入賞しています。

私の教え方(伝え方)が間違っていないと確信したのと、この私のテクニックの提供は再現性があると実感したのと、何よりも、入賞した方が喜んでいるのがよかったです。

というわけで、ちょっとだけ、自慢でした。

ちなみに、私は、もう数年くらい懸賞論文には応募していません。単に日々の業務に忙しくてかけてない・・・という言い訳です。

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2009年4月25日 (土曜日)

まずい論文の例。

ある人の某論文に対する指摘です。参考になると思うので、記しておきます。

・論文の根拠性(科学性)が弱い。エッセイ的な要素が多い。
・論文の構成がまずい。序論と結論がリンクしていない。
・論文の説得性がない。この点は科学性の脆弱さを意味している。
・文章が間接的な傾向がある(遠回りすぎる)。単刀直入に記述することが大事。
・「仮説を実証し結論を導出する」という論文の骨格が成立していない。

最近、思うことは、何度も、ここで記していますが(私を含めて)、大学院生の質の低下が著しいということです。「えっ?本当に大学院をでたの?」という論文に出会うことが多々あります。

ちなみに、上記の指摘を得るということは、私が思うには、論文を作成する量が圧倒的に少ないのだと思います。また、論文を書くためには、読書量も少ないと思われます。

ついでに言うと、読書は単に読めばいいのではありません(単に読んでもいい図書はありますが)。その図書を批判的に読んだり、何かしら知見を得るために行間を考えながら読んだり、何かしらの意図を持って読まなくてはいけません。

読書はしているが、質の低い論文をだす方(特に大学院生)の特徴を観察すると、「単に読んでいるだけ」であり、それは「文字を眺めているだけ」にすぎません。そういう方に限って、図書を集めることが目的化しており、集めた図書を自分の知的財産への変化させていないように思います。

ちなみに、私は論文を書く量は、そんじゃそこらの研究者(大学院生や大学教員を含む)には、負けていないと思います(粗製濫造にならないように気をつけていますが)。

そして、論文を書くために、読む図書の量も、まぁまぁ、それなりに読んでいると思います。一週間に数冊は図書を読んでいます(新書が多く、乱読ですが)。

最近は、どの大学も、博士号を大量にだしているので、博士にふさわしくない人も博士を持っていたりします(私への反省も込めて)。だから、博士を取得しても、なかなか就職できないという現状にも、納得します。

今年度も、多方面に調査研究して、多々、論文を作成していき、社会に問いたいと思います。

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2009年2月 6日 (金曜日)

文章は理解されてこそ意味がある。

私が文章を作成する際は、「中学生レベルで理解できること」をモットーに作成している(というか、私が中学生レベルという噂がある)。そして作成した文章は、かならずプリントアウトをして、数回は推敲している。

文章の表現について、新堀聰・日本大学大学院客員教授は、次のように述べている。

文章の表現は、やさしく誰にでも容易に理解できるものである必要がある(中略)。論文は、読む人を説得できるものでなければならないのであるから、他人が読んで理解できることが必要であり、無闇に難解な論文は、良い論文とはいえない。また、論文が生硬な表現で難解な場合、書いた本人が問題を良く理解していないこともあり得る。よく理解していないから、やさしく書けないのである。

まさに、新堀氏のいう通りだと思う。

また、野口悠紀雄・早稲田大学大学院教授は、事大主義や権威主義に依存する人々の特徴として、次のように記している。

簡単な内容をことさら難しく書く。一度読んだだけではわからないような複雑な構成の文章だ。内容の貧弱さを暴露させないためには、人を寄せ付けないことが必要であり、そのために難解さの壁を築くのである。それが嵩じて、難解こそ重要だと勘違いしているのだ(本当に優れた作品は、読者に理解してもらおうという迫力に満ちており、素直に頭に入る)。

私の博士論文は、中学生に理解できるように作成している。それが私の文章を作成する上でのポリシーであるからである。

というわけで、今度、某自治体で「論文作成講座」を開催するので、論文の書き方を、ここでまとめていこうと思っている。

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2008年6月 6日 (金曜日)

目次のつくり方について。

何の脈絡もなく、作成している「論文作成講座」ですが・・・今回は、目次の作成について言及したいと思います(報告書の目次と論文の目次は、若干、異なるけど、一緒にして考えます)。

とりあえず、目次を検討する前に、確認しておきたいことは、「あまり深く考えない」ということです。シンプルに作成することが大事です。

あとは、既存の報告書や論文などから、「模倣する」ことも大事です。いくつか模倣し、そこから、自分なりの目次を創っていけばよいと思います。

例えば、ヤフーで、「報告書●目次」で検索すると(「●」はスペース)、いくつか報告書がひっかかってきます。

こここれに、こんなのがあります。こういう目次を参考にし、目次を作成していけば、よいです。

ところで、以前、こちらで「テーマは詳しく設定すること」という内容で、お話しました。そこでは、一つの事例として、次のテーマを記しました。それは「わが国における携帯の展望と今日的意義に関する研究」です。

このテーマの目次を考えると、

1 はじめに

2 携帯の展望

3 携帯の今日的意義

4 おわりに

となります。極めてシンプルでしょ。「そんなものでいいのか?」という声が聞こえてきそうですが、「そんなものでいい」と私は思っています。

報告書や論文は、読まれないと意味がないので、「読みたくなるよう」に、簡素に作成することが大事です。

で、上記したのは、「章」ですから、今度は「節」や「項」を考えていきます。

例えば、「1 はじめに」に関して言うと、

1.1 本研究の背景

1.2 本件級の目的(なお、この目的は「4 おわりに」と関係性を持つ)

1.3 本研究の手法

1.4 本研究の概要

などと、「節」をつくっていくのです。ちなみに、この節は、他の報告書や論文を参考にして組み立てていくとよいです。

・・・どうでしょうか。何となく理解できましたか?

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2008年5月27日 (火曜日)

意味段落と形式段落について。

段落には①意味段落、②形式段落、があります。

①意味段落とは、意味の区切りによって分けられた段落のことです。一方、②の形式段落とは、ただ単に視覚的に区切る段落のことである。

私は、1,000字以内の小論文は、意味段落を採用したほうがよいと思っています。

1,000字以上の論文は、意味段落と形式段落を活用していくことになります。が、形式段落が中心にしたほうがよいと思っています。

私が論文を作成する時、書式は、A4用紙で、40字×40行で作成しています。

その場合、意図的に、4行~6行の間で、段落を設けるようにしています。つまり、形式段落を採用しているのです。

このほうが見栄えがよく、何となく、論文として流れていくような印象を持ちます。

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2008年5月21日 (水曜日)

短い文章を「接続詞」でつなぐ。

前回、「一文は短くすること」を指摘しました。

で、その短い文章を「接続詞」でつないでいくのが、今回のポイントです。

というわけで、接続詞について、下記で説明します。これらの接続詞は覚えていたほうがいいと思いますよ。

○原因・結果を示す:だから したがって それゆえ なぜなら 換言すれば

○重複説明をする:つまり たとえば すなわち

○話題の転換:さて ところで 次に

○補足説明:また なお それに さらに その上

○順接の関係:そして それから

○逆説の関係:だが しかし けれども

○対等の関係・並列の関係:また および ならびに あるいは もしくは または これに対して むしろ

○添加の関係・補足の関係:ただし なお さらに その上

○比喩の関係・例示の関係:たとえば いわば

---★☆★---

どうでしょう?

この接続詞を増やしておくことが、いい文章(流れるような文章)になっていきますよ

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